鞍掛峠
結構クルマが好き。
ですが僕は改造には興味はあまりなく、純粋に遠くに行ったりするのに便利なクルマに乗ってます。
あとはF1を見ること。
あれはテクノロジーと人間ドラマがわかりさえすれば、かなり楽しめます。確かに敷居は低くないですが…
僕の住んでるのは割と田舎だし、鈴鹿サーキットからも遠くないので、全国的な平均から考えても、モータースポーツとか、クルマの改造には感心の高い地域かも知れない。
*-*-*-*-*-*-*-*-*
昔、『よいちゃん』と言う女の子がいた。
よいちゃんは学年が一つ下。中学はリコーダーアンサンブル部、高校は生徒会で、いずれも僕の友達がいる場所だったから、縁もあったのだろう。(当時はそんなに濃い付き合いもなかったけど)
高校卒業後、年賀状のやりとりで交流が深まった。
一度は福岡に他の女の子2人を引率して、僕の友達でなおかつ、よいちゃんの元カレに会いに行った。
その時、元カレとよいちゃんの心の間には何があったのかはわからない。
でもみんなで行ったハウステンボスで、よいちゃんは、元カレとではなく僕と一緒に動きまわってくれた…多分男ひとりじゃつまらないことをわかってくれたのだろう…
そして時は流れ、メールを交換するうちに、いつしか彼女が『頭文字D(イニシャルD)』を愛読し、『ハチロク』に乗って峠で遊んでいることを知った。
当時僕はCVTオートマのマーチに乗っていた。
普通に女の子でも乗れるクルマなんで、かなり気が引けたが、彼女が熱心に誘うので2回程峠にバトルしに行った…
繰り返しますが、僕は普段そういうことはしない人。
ワインディングは好きだけど、ドライブテクニックを磨くのは、あくまでも難しい路面とか気象に合わせるため…
鞍掛峠は昔は滋賀県側が未舗装で、オフロードバイクで遊びによく行った。
舗装されてからは、いわゆる走り屋が集まる場所…
僕は、明らかに場違いなクルマで、『女ハチロク使い』の後ろから、まず登りのペースを観察した…
速い!!
こりゃ追いつけない…確かに元から排気量も向こうの方が上だし、ブレーキも効くが…
かなり必死でアクセルを踏む…
てっぺんで彼女に『先輩なかなか速いよ』って言われたけど、僕は必死…向こうは涼しい顔…
下り。今度はパワー差が出ない。
勝負は出来る…と思ったが…
フロントタイヤがひどくこじれる感触…
サイドブレーキを上手く使えない僕は、気合いでどれだけブレーキを遅らせても、ハチロクには追いつけない。
…しかも向こうはドリフトが出来る。
やはりマーチじゃ勝ち目はなかった(T_T)
クルマを降りたら、フロントタイヤはかなり溶け、いい匂いが漂ってました…
そんなことが何度かあり、やがてしばらく音信不通になった。
あるとき郵便受けに『結婚しました』ハガキが…
そうか…とうとう落ち着いたか(^-^)
素直に嬉しく思った。遊びにはもう誘われないかも…とは思ったが、年頃から言えばそろそろ『家庭の人』でもおかしくないし。
僕が翌年の年賀状で『幸せにやってる?』って聞いたら…
『スミマセン、離婚しました…』ですと。
おいおい、早いなぁ!
何があったか知らないけど…
そしてまたしばらくして結婚した、と聞いて、今度こそ幸せになるんだ…と信じてた。
1年くらい経ち、次によいちゃんの話を聞いたのは…
別の友達からの『癌で亡くなった…』というメール。
僕は、社宅の近くのドブ川の橋の上で、立ち尽くした…
涙は出なかった。
でも、あの優しくて活発なよいちゃんの、変わり果てた姿を見たくなかった僕…
葬式にはどうしても行けなかった…
事実は仮に事実でも、そうしないと、思い出を上手に心に閉じ込める自信がなかった…
失恋とかで数々の別れを知っていた僕だけど
こんな形でよいちゃんのメールアドレスを削除するなんて…
ですが僕は改造には興味はあまりなく、純粋に遠くに行ったりするのに便利なクルマに乗ってます。
あとはF1を見ること。
あれはテクノロジーと人間ドラマがわかりさえすれば、かなり楽しめます。確かに敷居は低くないですが…
僕の住んでるのは割と田舎だし、鈴鹿サーキットからも遠くないので、全国的な平均から考えても、モータースポーツとか、クルマの改造には感心の高い地域かも知れない。
*-*-*-*-*-*-*-*-*
昔、『よいちゃん』と言う女の子がいた。
よいちゃんは学年が一つ下。中学はリコーダーアンサンブル部、高校は生徒会で、いずれも僕の友達がいる場所だったから、縁もあったのだろう。(当時はそんなに濃い付き合いもなかったけど)
高校卒業後、年賀状のやりとりで交流が深まった。
一度は福岡に他の女の子2人を引率して、僕の友達でなおかつ、よいちゃんの元カレに会いに行った。
その時、元カレとよいちゃんの心の間には何があったのかはわからない。
でもみんなで行ったハウステンボスで、よいちゃんは、元カレとではなく僕と一緒に動きまわってくれた…多分男ひとりじゃつまらないことをわかってくれたのだろう…
そして時は流れ、メールを交換するうちに、いつしか彼女が『頭文字D(イニシャルD)』を愛読し、『ハチロク』に乗って峠で遊んでいることを知った。
当時僕はCVTオートマのマーチに乗っていた。
普通に女の子でも乗れるクルマなんで、かなり気が引けたが、彼女が熱心に誘うので2回程峠にバトルしに行った…
繰り返しますが、僕は普段そういうことはしない人。
ワインディングは好きだけど、ドライブテクニックを磨くのは、あくまでも難しい路面とか気象に合わせるため…
鞍掛峠は昔は滋賀県側が未舗装で、オフロードバイクで遊びによく行った。
舗装されてからは、いわゆる走り屋が集まる場所…
僕は、明らかに場違いなクルマで、『女ハチロク使い』の後ろから、まず登りのペースを観察した…
速い!!
こりゃ追いつけない…確かに元から排気量も向こうの方が上だし、ブレーキも効くが…
かなり必死でアクセルを踏む…
てっぺんで彼女に『先輩なかなか速いよ』って言われたけど、僕は必死…向こうは涼しい顔…
下り。今度はパワー差が出ない。
勝負は出来る…と思ったが…
フロントタイヤがひどくこじれる感触…
サイドブレーキを上手く使えない僕は、気合いでどれだけブレーキを遅らせても、ハチロクには追いつけない。
…しかも向こうはドリフトが出来る。
やはりマーチじゃ勝ち目はなかった(T_T)
クルマを降りたら、フロントタイヤはかなり溶け、いい匂いが漂ってました…
そんなことが何度かあり、やがてしばらく音信不通になった。
あるとき郵便受けに『結婚しました』ハガキが…
そうか…とうとう落ち着いたか(^-^)
素直に嬉しく思った。遊びにはもう誘われないかも…とは思ったが、年頃から言えばそろそろ『家庭の人』でもおかしくないし。
僕が翌年の年賀状で『幸せにやってる?』って聞いたら…
『スミマセン、離婚しました…』ですと。
おいおい、早いなぁ!
何があったか知らないけど…
そしてまたしばらくして結婚した、と聞いて、今度こそ幸せになるんだ…と信じてた。
1年くらい経ち、次によいちゃんの話を聞いたのは…
別の友達からの『癌で亡くなった…』というメール。
僕は、社宅の近くのドブ川の橋の上で、立ち尽くした…
涙は出なかった。
でも、あの優しくて活発なよいちゃんの、変わり果てた姿を見たくなかった僕…
葬式にはどうしても行けなかった…
事実は仮に事実でも、そうしないと、思い出を上手に心に閉じ込める自信がなかった…
失恋とかで数々の別れを知っていた僕だけど
こんな形でよいちゃんのメールアドレスを削除するなんて…
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